オーストラリアで生活を始めるけど、年金制度がよく分からない。日本で払った分はどうなるの?任意加入は続けるべき?
移住しても、日本の年金受給資格はあります。オーストラリアの年金制度についても紹介していきますね!
こんにちは、うりんこです。
オーストラリアに移住する際に、悩みごとの1つになってくるのが年金制度。
みなさんは、日本の年金はどうされていますか?
この記事を読むと、こんなことに役立ちます。
- オーストラリアと日本の年金制度が分かる
- 日本の年金任意加入について検討できる
記事内容については、帰国時に日本の市役所で確認したこと、渡豪時に年金についてのレクチャーを受けたことに基づいて記載しています。
オーストラリアで暮らしたら、日本の年金はどうなるの
まず、日本の国民年金からお話しします。
国民年金について簡単に復習しましょう。
20歳以上60歳未満のすべての日本国民が加入するもの。2020年11月現在、受給開始は65歳、年金受け取りに必要な資格期間は最低10年です。
つまり、最低10年は年金を納めていないと、国民年金はもらえません。
みなさんご存知の様に、海外在住になる場合は年金は任意加入となります。
ここが、任意加入を継続するか悩むポイントですよね。
オーストラリア在住者が知っておくポイント
社会保障協定がある
2009年1月1日から施行されている日豪社会保障協定により、オーストラリアで暮らす期間に日本の年金を納めてなくても、日本で年金を受け取るための必要な資格期間として合算されるようになりました。
(逆にオーストラリアで年金受給を希望すれば、日本での加入期間が合算されるということです。)
例)日本で年金加入6年+オーストラリア居住4年=年金加入期間10年
この合算対象期間は、カラ期間と呼ばれます。(上の例なら、オーストラリア居住の4年間がそれに当たります)
ただし、カラ期間は受給資格対象期間としてカウントされますが、年金額には反映されません。
つまり、受給資格にはなりますが納めていない分は貰えないということ。
まぁ、そりゃそうですよね。
将来日本での年金受給を希望し、受け取る年金額を増やしたければ、任意加入をして払い続けることがベター
実際に10年納付したらいくらもらえるのか
国民年金の加入期間は40年。日本年金機構によると、40年払い続けた人の満額は781,700円(令和2年度分)です。
10年払った場合、受給できるのは4分の1なので、781,700円÷4=195,425円(年額)。
1か月分を計算すると、16,285円です。
就職して厚生年金を納めてきた人は、ここに上乗せされますが、まぁ貰えないよりもありがたいですが、16,000円。
そもそも、私たちが受給年齢に達した時って、年金制度はどうなっているんでしょうね。
オーストラリアの年金制度
オーストラリアの年金制度は2つあります。
老齢年金(Aged Pension)
スーパーアニュエーション(Superannuation)
老齢年金(Aged Pension)
- 社会保障制度で、税金が財源
- 税金でまかなわれているので納める必要はなく、受給資格時期にセンターリンクへ申請
- 所得や資産に応じて支給される
- 永住権を取り、通算10年以上居住すると受給資格がある
2020年11月現在は、受給資格年齢は65歳以上となっていますが、2023年には67歳以上へ引き上げると発表されています。
日豪の社会保障協定になっているのは、こちらの老齢年金のみです。
受給額はどのくらい?
政府のサイトAustralian Governmentのページから調べることができます。
<<参考までに、2020年11月時点のノーマルレートは以下の通り>>
独身で$944.30/2週
夫婦1人$711.80/2週、夫婦合わせてだと$1423.60/2週。
日本の国民年金より、カバーが手厚いかも
だから、オージーは貯金しないなんて話もあるよ(苦笑)
先ほど記載した様に、所得や資産に応じて受給額は変動するので、つまり収入や資産がたくさんあると貰える額は少なく、もしくは貰えないなんてこともあります。
スーパーアニュエーション(Superannuation)
- 保険料を財源とする年金制度(いわゆる上乗せ年金)
- 会社側が個人のために積み立てを行う
- 自分がいくら納めたかによって受給額が変わる
スーパーアニュエーションは、オーストラリアで就職する場合、加入が義務付けられています。
加入するスーパー会社は、就職先から決められることもありますし、自分で選ぶこともできます。
支給方法
給料の9.5%が天引きの形で会社から積み立てられ、ATO(Australian Tax Office)から15%の税金を差し引かれた金額が受給されます。
2020年11月現在、受給を受けられるのは60歳からですが、ワーホリや一時的に滞在した人は、帰国時に解約してお金を受け取ることが可能です。
ちなみに、今回のコロナ禍で、生活困窮者の早期引き出しが可能になったのもこちらです。
現在主婦で仕事をしていないけれど、任意加入したほうがいいのかな?
これは正直、その人の状況によりけりです。今後就職するのかしないのか、永住するのかしないのか、など条件が変わってくるので。現地のファイナンシャルプランナーに相談するとよいですよ。
まとめ
オーストラリアに移住する際の、日本とオーストラリアの年金について、基礎的なことの理解につながったでしょうか。
ポイントは、
- オーストラリアにいても、日本の国民年金の資格期間を満たすことができ、10年以上加入期間があれば年金の受給資格がある
- 永住権を持ち、10年以上オーストラリアで暮らせば、オーストラリアの年金受給資格がある
- オーストラリアには、老齢年金(Aged Pension)とスーパーアニュエーションの2種類の年金制度がある
オーストラリアでは、ファイナンシャルプランナーの方が、こういった勉強会を開いていることもあるので、もっと詳しく知りたい方は、参加してみることをおすすめします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
コメント
コメント一覧 (1件)
うりんこさん。こんにちは。
質問したい事があります。
オーストラリアで老齢年金Superannuationの受給資格があるとすると老齢年金とSuperannuationの両方を並行して受け取れるのでしょうか?