こんにちは、うりんこです。
今や日本人の4組に1組は国際結婚をしているそう。
国際結婚が増える一方で、経済面や親権が絡み、もっと厄介になってくるのが離婚。
国際離婚ともなると、それはそれはややこしそう。
実際どんなことがややこしくなってくるのか、
今日はこのオーストラリアの離婚事情について、書いていきたいと思います。
✅ この記事でのポイントは2つ
- オーストラリアで離婚するには、経済力が必要です
- ハーグ条約
✅ この記事をお勧めしたい人
- 今現在、オーストラリアに住むパートナーと国際恋愛している人
- 今後結婚して、オーストラリアに住む予定のある人
- 国際離婚の想定をしたことがない人
今現在、国際恋愛の真っただ中だったり結婚して上手くいっている場合、最悪なケースのことなんか考えたくないじゃないですか。自分には関係ない、と思うかもしれないですよね。
でもオーストラリアでは、国際カップルの70%は別れる統計があるのです。
コロナしかり、どんな想定外が起こるかわからないのが人生。苦労している友人たちを見ているがゆえ、離婚事情も頭の片隅に叩き込んでおいてください。
【オーストラリアの離婚事情】離婚には経済力が必要です

オーストラリアで離婚するには、経済力が必要です。
離婚するにあたって、まず打撃をくらうのが、離婚にかかる出費。
そう、すでに離婚準備から、お金がとってもかかるのがオーストラリア!
恐るべき弁護士費用
最高額は$60,000($1=75円として約440万!)
平均$22,000~30,000(約160~220万円)
これ、私の周りで離婚した友人たちが弁護士に実際に支払った統計です。
$60,000て、あれ?私今聞き間違えたかな?
$16,000の間違え?(それにしたって高いけどさ)と思いましたもん。。
オーストラリアで離婚するとなると、日本みたいに離婚届にサインして終わり!とはなりません。
裁判所で、婚姻解消の判決を受ける必要があります。
そして、財産分与や、子どもがいたら養育権の話し合いなどをするんですね。
法に触れる分野なので、弁護士の介入が必要になってきます。この弁護士費用がむっちゃ高い。
そして、相手と合意ができず、揉めれば揉めるほど、弁護士との話し合いや裁判所に行く回数も増える。結果、費用が跳ね上がっていくという。。。
ただでさえ、気力と労力を消費するのに、お金と時間の消耗も半端ないんです。
友人いわく、

1日弁護士と裁判所に数時間出向くだけで$4000ほどかかる
そうですよ。
弁護士がリッチな理由がわかる。。
お金がかかるのは弁護士費用だけじゃない
生活費
オーストラリアで離婚するにあたって、1年以上夫婦が別居していて(家庭内別居含む)、修復する見込みがないという要件を満たす必要があります。
もし別居になった場合、当然住居費、生活費が必要になりますよね。
家庭内別居であったとしても、生活費やら光熱費やら、折半になる可能性も。
ただでさえ弁護士費用かかるのに、突然ぽ~んと自立を要請されたら、生活していくすべ、ありますか?


財産分与
そして、オーストラリアでは財産は基本折半。家も車も貯金も株もすべて。
あなたの結婚前からの貯金だって年金だって折半になってしまうということ。(結婚前の貯金分は含まないと婚前契約するカップルもいるそう)
仮にディファクトであっても、2年間同棲していれば事実婚とみなされるので、財産分与の申請権利があります。
ちなみに、私の別れた友人が住んでた家はメルボルンでも地価が高いエリアで、推定億単位の価値だったんですね。でも、名義は彼のお父さんだったので、離婚する際に売って折半になることはまぬがれたという不幸中の幸いもありました。
言葉の不利
これは、離婚した日本人の友人が感じたこと。
彼女は生活や仕事に困らないくらいの英語力はありますが、それでもやっぱり裁判や法的な話になると、英語で弁が立つ方が優位であることは事実。
こればかりはなぁ、今日明日でどうこう出来る問題ではないので難しいですね。
ハーグ条約


まだまだ子どものことなんてー、とか思うかもしれませんが、これも国際結婚を視野にいれているならば、絶対に理解が必要なことです。子どもは、生まれた国で教育を受けるということを原則にしている条約です。
離婚しました、子どもを連れて日本で暮らします!
とは、出来ないのです。犯罪になってしまいます。
ちなみに、オーストラリアでの親権は、父親と母親両方に与えられます。
どちらの家で暮らすのか、片方の親にはどのくらいのペースで面会するのか、なども裁判で決まってきます。
正直、毎週や隔週で両方の親の元を行き来している友人の子どもを見ると、子どもも大変だよなぁ…とは思わずにいられません。
まだ親同士がいがみ合い等なく離婚していればいいんですが、子どもを相手方に送って行ったり、顔を合わせただけで揉めている友人も見るので、子どもの心情を考えると何とも言えない気持ちになります。
子どもは親の付属品じゃないんですよ。
子どもが16歳になると、子どもの意志でどちらの親と暮らすのかを決定することが可能です。
離婚してからも揉めるケース
これも友人の例ですが、裁判が終わり、離婚が決定され、養育について決まっても揉めるケースがあります。
友人(男性)は離婚して2年、子どもは母親と暮らしており、2週間ごとに数日間を父親である友人と一緒に過ごしています。
友人と元奥さんとの仲はよろしくない…
これが、奥さんが事前連絡も何もなく、現在住んでいるエリアから車で5時間ほどの郊外に突然引っ越してしまったんです。


友人に、2週間ごとに子どもと過ごす権利は継続されていますが、そうは言っても車で片道5時間。フルタイムでの仕事をこなしながら、子どもを迎えに行って週末一緒に過ごすって、早々簡単な話ではありません。
友人は、これからこの状況について弁護士に相談していく様ですが、
離婚してもなお揉めなければならない心的ストレス。
そして、もちろん弁護士費用だってかかってきます。
こういったケースもあるので、本当に離婚の負担の大きさを感じます。
無料で受けられる支援
まずは相談やカウンセリングから始めたい、でも経済面に問題を抱えるという方向けに、無料支援サービスもあります。
こちらは在メルボルン総領事館のホームページに記載されている、オーストラリアでの無料相談先リストです。
家族問題、パートナーシップ、DV、子どもの親権の相談先NPOはこちら
法律相談(リーガルエイド/コミュニティーリーガルセンター)はこちら
まとめ
離婚は結婚より難しい。これにつきます。
気力、体力、精神力、そして何より経済力が必要になってくるということ。
結婚したら養ってもらえればいいや、みたいな日本の感覚だと海外ではやっていけません。
その依存的な感覚が、パートナーシップに溝を作る要因にもなります。
共働き、財布は別、のスタイルが浸透している社会なので、「養ってほしい!ケアしてほしい!わざわざこの国に来たんだもん、助けてくれるよね?」的な相手からのテイクばかり考えてたら、失敗します。
わざわざ日本を離れて、その土地に行く決断をしたのはあなたであり、あなたの責任です。
結婚を考えているなら、
①相手の国で自立できるスキルを身につけること。
そして、
②まずは同棲から始めて、じっくり相手のこと、生活スタイルを知ってから結婚に踏み出すことが大切です。
やっぱり、一緒に暮らさないと見えないことは多いし、そこで見つかった小さなギャップやズレが、後々の大きな原因になったりします。
そのギャップやズレは、許容できるのか、解決できるのか、それとも譲れないことなのか。
自分が持つ違和感をそのままにしないで、ちゃんと見極める期間にするといいです。
せっかく巡り合えたご縁を、大切にしていけるお付き合いができるといいですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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